昨日に引き続き、長期出張中の旦那のサポートの隙間時間に北陸散歩を楽しんだオキエです。
秋に来た時に回り切れなかった、寺院群とにし茶屋街を歩いてみました。
バスを降りたら犀川にかかる登録有形文化財、犀川大橋を歩いて渡ります。
松尾芭蕉の「あかあかと 日は難面も 秋の風」の句は、この橋上で詠まれたという説があるそうです。
橋を渡り切ると、そこにはお神明さんがいらっしゃいました。
おお、これは今日の良き日の御礼を。
と思い、立ち寄らせていただけば、またしても天然記念物の大けやきと遭遇いたしました。
すごい・・・
大きい・・・
野間の大けやきと立て続けでこんな出会いがあると、いったい日本にはどれくらいの大けやきさんがいらっしゃるんや。と気になります。
で
調べましたが、けっこういっぱいいらっしゃるみたいで、「全国天然記念物大けやきさんに会いに行こう選手権」制覇は難しそうです。
また、この明神宮は中原中也氏の詩「サーカス」の元になった場所なのだそうです。昔は境内でサーカスが開催されていたとか。
神明宮の欅と中原中也 | 金沢の観光スポット・イベント案内「金沢日和」
すごい・・・
さすが文学の町、金沢。
そしてたどり着いたるは、妙立寺。
正面玄関はこちら。
ここは「忍者寺」と呼ばれています。
でも実際に忍者がいたわけでは無いそうです。
百万石の勢力を誇る加賀藩と徳川幕府の間には常に緊張がありました。なので幕府がいつ攻撃を仕掛けて来ても良いように、前田常公が様々な仕掛けを仕組んで作らせたお寺で、第二の金沢城といわれていたらしいです。
日蓮聖人の法孫・日像上人作の祖師像を安置する。寛永二十年(1643年)、三代藩主前田利常公の命により、城内にあった祈願所を移し、運上町に創建された。前田利常は当時すでに隠居し小松に居を構えていたが、四代藩主光高の後見人として依然としてその権力の座にあった。当時、加賀藩は百万石の禄高を誇る外様大名の雄として徳川幕府から常に監視下に置かれ相当の緊張状態にあった。実際、幕府内では加賀征伐の計画すら存在したという。こうした背景にあって、利常は金沢の街をはじめとして、幕府の軍勢を迎え撃つ為の態勢を整えていった。
ここは1,000円の拝観料を払って、案内人さんの解説を聞きながらまわる事を強くお勧めします。めちゃくちゃ面白かったから。本当にすごかったから。
(予約制です)
オキエはそんなこと何も知らないでふらふらっと行きましたが、たまたま12時予約組の案内のアナウンスがあって、おそるおそる飛び込みさせてもらえないか聞いたら、定員未満だったので入れてもらえました。
明神さんありがたや。
エンジェルありがたや。
堂内は全て撮影禁止ですが、外側からも見える仕掛けが一ヶ所だけありました。
明かりとり階段:蹴込みの所に障子を張り明かりを採り、また外敵の足影を見て槍などで攻撃することも可能。
そしてにし茶屋街へ移動して、ランチを食べる場所探しをしました。
にし茶屋街は思ってたより短かかったです。実質この通りだけみたいでした。
まずは資料館で全体像把握。
当時の茶屋の様子が再現されていました。
こちらは大正期の作家・島田清次郎が過ごしたお茶屋「吉米楼」の跡地に建てられているらしく、島田清次郎の資料も展示されていました。彗星のごとく文壇に現れ、そして消えて行った作家、島田清次郎。彼は果たして天才だったのか、それとも狂人だったのか。
色々と気になることもありましたが、考えるのも無理なくらいお腹がすいていたので、お向かいにあったカフェ桃桜さんへ移動。
せっかくなので金沢カレーをいただきました。
美味しかった!!
お客さんが私だけだったからか、デザートや飲み物をお勧めされて、勇気を出して頼んでみた「金箔つきソフトクリーム」。
普通のソフトクリームで美味しかったです。
さぁ、帰ろう。
と思って歩き出して、再び犀川大橋を渡ろうとして、なぜか気になった手前の道をふらふらっと曲がってしまって。
この、突然現れる「なんとなく気になる。行ってみたい。」って気分、何なん。ふらふらっと歩いた先に、昨日たまたまテレビで流れてて引っかかってた作家さんの記念館があるって、どういう事なん。
オキエは昨日テレビで聞くまで室生犀星さんの事は知りませんでした。旦那は知ってたみたいやけど。「ふるさとは遠きにありて思ふもの」の詩を書かれた方なのですね。
犀星さんの生涯という映像も見させてもらいました。
晩年の小説のテーマとなった「市井鬼」という概念が、その視点の温かみが、なんともはや魅力的だわ。
ちょっと興味がわいたので、詩集を購入しました。
室生犀星は、生まれてすぐに近くのお寺に預けられます。そのお寺もすぐ近くに現在してました。
前回歩いたときに立ち寄った泉鏡花記念館でも感じた事ですが
金沢は、何とも言えない不思議が共存している町なんじゃなかろうか。その不思議さが、数々の文学を生み出したんじゃなかろうか。
寂しくて、悲しくて、温かみがある、そんな不思議。
犀川大橋から見える山々も美しかったです。
なんて名前の山なのかな〜
最後に、金沢の中心地街・香林坊まで歩いて、デパ地下でお買い物をしました。
テンション上がる~
しんみりした気持ちがいっぺんに吹き飛ぶ近代商業の底力。
ここでお土産に加賀藩御用達のお菓子を購入するわけですが、またその話が面白すぎたので、続きは明日にでも書きたいと思います。
そんな感じで、楽しかった金沢散歩。
北陸の神様、温かく迎えていただき、いい時間を与えてくださり、ありがとうございました。
またぶらぶらと歩きに行くので、その時も何卒宜しくお願いします!!