雨の日曜日のオキエです。
今日は朝からブースター接種に行って来ました。
これでちょっと一安心。
来るべき旅歩きベストシーズンに向けて、気合いを入れていきたいところです。
さて
山陰の旅最終日は、藤ちゃんがどうしても行きたい場所ファイナルの「菅谷たたら山内」から始まりました。
ですがその前に、旅二日目に訪れた萩の「大板山たたら遺跡」の事を記しておきたいと思います。
世界遺産でもある大板山のたたら場は、すごい山の中にありました。
「たたら場」とは、製鉄場のことです。山の土の中から砂鉄を取り出し、それを高温で熱し続ける事で鉄のかたまりを作り出します。映画「もののけ姫」に出てきましたね。
土を何度も水に沈めて砂鉄の純度を高め、熱して出来た鉄の塊を「けら」と言います。
けらの中からさらに鉄と玉鋼(たまはがね)に分けられて、それぞれの用途に使われるわけです。一番いい玉鋼は刀になるのです。
ちょうど解説ボランティアの先生がいらっしゃって話をしてくださり、すごくよく分かって楽しかったです。
製鉄に必要な土と、砂鉄をわける水と、熱を起こす木。これらが一度に豊富にそろう場所でしか製鉄は出来ないんです。
製鉄所跡では、iPadを使って昔の様子をバーチャルに見る事ができます。
面白い!!
が、しかし。
ここで、「この日本には昔のまま現存するたたら場が、一ヶ所だけある」という情報を入手してしまったのです。
しかも、島根県に。
藤ちゃんが行きたがらないわけがない。
というわけで、最後の最後にもののけ姫のモデル地でもある菅谷たたや山内へと向かいました。
菅谷たたら山内 | しまね観光ナビ|島根県公式観光情報サイト
現存する唯一の製鉄所なんですけどね。
でもめちゃくちゃのんびりしてはるねん。
受付のおじさまも最初はここに来た芸能人の話ばっかり楽しそうにしてはって、大丈夫かいなと思いました。
(コロナ以前はめちゃくちゃ大勢人が訪れてはったらしいから、今だけなんやと思うけど)
でもこの日は他にお客さんもいなかったので、またまたもすごく丁寧に解説してもらって、その凄さがよくわかった。
これは、一級品の玉鋼。
日本刀はこの玉鋼からしか作れないらしい。
鬼滅の刃の最終選別で配られてたやつね。
なるほどなるほどなるほど。
そしていざ、たたら場へ。
うわああああああああ!!
本物やああああああああ!!
もののけ姫の時代は絵のように番子が交代で足で踏んで火に風を送っていましたが、そののち水車で自動的に風を送り込む装置に変わったそうです。
※かわりばんこの「ばんこ」はこの「番子」からきたらしい。
いま残っているのは、後者。
すごい。
小窓から差し込む光が綺麗でした。
たたら場まわりの道も散策。
たたら場の神様の木。
ここにはサンショウウオが住んでるらしい。
いましっぽだけが見えてるらしい。
のどかな景色の中に存在する、日本を支えた製鉄の歴史。
たたら製鉄によって隆盛を極めた時代を偲ぶ – 公益財団法人 鉄の歴史村地域振興事業団
いま村下たちが暮らしていた長屋の修復工事が行われていて、その完成を機に本格的に観光地化を進めようとしておられるみたいです。
良い時に来れたなぁ。
大板山と菅谷、どちらも見れたおかげでたたら場の事がよく理解できました。
あとはもう一度もののけ姫を見返すだけやな。
たくさんの宝物のような経験をいただいて、島根県に別れを告げました。
あとは一直線に帰路につく予定でしたが、ガソリンを入れるために降りた広島県三次市の一般道路で、またもや藤ちゃんが見つけてしまった行きたい場所。
辻村寿三郎人形館
確かになかなか凄くて見応えがあった。
NHKの人形劇のコーナーもありました。
人形館の受付のお姉さんのお勧めで、美味しい広島焼のお店でランチを食べる事もできました。
九ちゃん
今回の旅は、山の中とか田舎道とか移動してばっかりだったので、昼はコンビニおにぎりやパンばかり食べてました。夜もチェーン店でカレーとかうどんとかやったし。
だから最初で最後の地元グルメなランチタイム。
嬉しすぎた、美味しすぎた。
幸せをかみしめながら、家路につきました。
これにて今回の旅日記は終了です。
久しぶりの長い旅でした。
そしてとっても濃い旅でした。
記憶から消え去る前になんとか書き留める事ができた旅日記を自分で読み返しながら、いろいろと振り返って、また感じた事などを描いてみたいと思います。
後片付けもしていかねばならんけど。
たまった家事もなんとかせなあかんけど。
でも今日は旅の最大の醍醐味・我が家の心地よさを存分に楽しみながら、ブースター接種後の身体を休めたいと思います。