今日もなんだかあわただしかったオキエです。
生きてると色々あるもんだねぇ。
さて
今日は児童養護施設関連のお話を書いてみたいと思います。
「児童養護施設出身者の成人式をお祝いしよう、振袖を着せて写真を撮って贈ろう。」
という活動をしている、アチャプロジェクトさん。
※以前少しだけご紹介しました。
ACHA Project
児童養護施設を巣立ち頑張っている子ども達へ振袖を着ての前撮り撮影をしてあげたいというプロジェクトです。成人式の前撮りの相場はだいたい20~30万とされています。児童養護施設を卒業したばかりで生活費から学費と自分達で負担している子ども達にはハードルが高く難しいという現状があります。このプロジェクトを通して少しでも「あなたは大事な存在」ということを伝えていきたいとの思いのもと活動させていただいています。
こちらの代表さんが、今回のコロナ禍で不安な思いを抱えている児童養護施設出身の若者たちに「食品を届けよう!」というプロジェクトを立ち上げられました。
アマゾンの欲しいものリストで食品の寄付を募って、集まった食品を施設出身者の若者に振り分けてメッセージと共に届けて、彼らから返って来たお礼の声までを動画にまとめておられます。
いざという時に頼る親のいない若者たちは、とても心細い中でいま一生懸命自立した生活を送っています。
そんな若者たちに届くメッセージと食品。
物理的にありがたいのはもちろんですが、誰かに支えてもらってる、気にかけてもらってる、という安心感が、若者たちを笑顔にしていきます。
こちらのプロジェクトはまだ継続しています。
新たに衣料品やコスメのリストも加わっています。
アマゾン欲しいものリスト【食料品】
アマゾン欲しいものリスト【衣料品】
あなたのタンスに眠っている一度も着てない洋服はありませんか?|MACO|note
アマゾン欲しいものリスト【コスメ】
オキエの特別定額給付金はもう5団体に振り分けて寄付が全額完了しています。なのでここからはちょっと痛いのですが、素通りできない感じで激悩みしています。
悩むには理由があります。
過去のトラウマが関係しています。
オキエは今から十数年前、児童養護施設で二年間ほどボランティアをしていました。
その時の話で今回思い出したことがありました。
施設では、例えば折り紙で遊ぶにしても、職員さんにお願いをして一枚もらって、それを大事に使う、というルールでした。
セロテープも輪ゴムもヒモも画用紙も、職員さんにお願いして少しずつもらいます。無くなったら終わり。
子供は湯水のようにありとあらゆる素材(空き箱・空き容器・割りばしetc)と道具を使って工作したり創造したりするもんだ、と思っていた私に、これは衝撃でした。
そして、おもちゃも本も「みんなの物」です。
生活や学習に必要なものは施設から買い与えられますし、おこずかいもあります。
でも、何かが足りない。
何の役にも立たないもの、無駄なもの、作っては壊すだけのもの、ただ可愛いとかカッコいいとか思うだけのもの、気持ちがキラキラときめくもの。
それでも、自分だけのもの。
こころの「余白」に存在するもの。
そういうものが人間にはぜったい必要だと思っているオキエにとって、施設で過ごす時間はとてもいごこちの悪いものでした。
じゃあ何ができるかと考えて、子供たちにその余白になるような物をお誕生日プレゼントとして渡すことにしました。
本当はプレゼントはルール違反だったんですが、職員さんに片目をつむっていただきました。
それは施設で与えられるような絶対必需品ではないもの、でもおこずかいでもなかなか買うまでいかないもの。そして同世代の子が持っていそうなもので、心がときめくもの、という視点で選びました。
例えば粘土でつくるお菓子屋さんセットや、触れば綺麗な音が出る置物、人気キャラクターのスポーツタオルやシューズ入れなど。
どの子も普通に持っていそうな物で、実は施設の子が持っていないものはたくさんありました。
オキエは女子部屋の担当だったので、最初は女子だけにプレゼントをしていたのですが、それを聞きつけた男子たちにもプレゼントをねだられるようになって、さすがに困ったことになってきました。自分の子育てにもお金がかかる時代だったので、正直言うとけっこうきつかった。
でも一度だけ、部活のサッカーを一生懸命頑張っている高校生の男の子に「帰ってからも練習したいねん。自分だけのサッカーボールが欲しいねん。」と言われて、それだけはどうしても断れなかった。
サッカーボールをプレゼントをした時の彼のとびきりの笑顔と、
その翌年に再度お願いされて断った時の彼の悲しそうな顔が、
ずっとオキエの頭から消えないのです。
だから施設にはプレゼントをあげてはいけないというルールがあった。
でも、だからあげあげなくてもいいんだとはどうしても思えなかった。
ボランティアごときが自分のやり方を主張して良いはずがない、ひたすら職員さんがしてほしいと思う事だけやればいい。
という気持ちと、
でも子供たちにとって大事だと思うことは大人として行動する責任があるんちゃうか、それがボランティアの仕事ちゃうか。
という気持ちの狭間で、いつも悩んでいたように思います。
もっと職員さんと話し合いをする時間があったらよかったのかもしれませんが、職員さんはいつも忙しくて、それも叶いませんでした。また、当時はいまのように施設の子供を外側から支援する人も団体も少なく、一人ぼっちで途方に暮れることが多かった。
このような葛藤の積み重ねにより、オキエは挫折の道へと歩みを進めました。
なので
今回、アチャプロジェクトさんが衣類やコスメに着目したのは「素晴らしい。」と思いました。
若者たちは何に笑顔を見せるのか。
いま、オシャレしたいに決まってるじゃん。
でも、オシャレにそんなお金かけられないやん。
というのがちゃんと見えてて、さすがだ、と思ったのです。
このプロジェクトで、オキエは女の子たちに洋服をプレゼントしたいと思っています。
でも自分でプレゼントできる服を持っていないので、どういう形で支援するのがいいか、考えてます。
アパレル関係の仕事をしてる友達がいたらいいんやけどな。この店で好きな服を一着買って、その支払いは私が持つとかそういうのできひんかな~
とか
コロナ禍が終わるまでの短期「あしながママン」みたいな仕組みがほしいねんな~
とか
まぁでもやっぱり動いてる人にお金で渡すのが一番やろ。
とか
もう頭がぐでんぐでん。
しばし、悩みます。