50女の遊び方

50代女性・関西人。己の人生にひたむきに向き合う魂の記録。

大人の背中「社会的共同親」

 

秋ですね~。

 

稲穂と彼岸花コントラストが見事です。

 

 

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秋の長雨が落ち着いた今週末、農家の皆さんは稲刈りにお忙しくされているのではないでしょうか。

 

 

さて

 

今日はさわやかな秋晴れ(なのに車なし資金なし)の一日なので、日ごろ書きたいと思っていた児童福祉の事を朝から書いてみたいと思います。

 

昨日のれいこちゃんパワーのおかげで元気もりもりだし。

阪急電車とミラクル宝塚 - 50女の遊び方

 

 

 

ちょうど半年前くらい前にも書いたのですが、オキエは10年くらい前に児童養護施設で2年間ほど、ボランティアをしていました。

特別養子縁組 - 50女の遊び方

幸せは連鎖する - 50女の遊び方

 

 

児童養護施設

保護者のない子供、虐待されている子供などを養護し、自立の援助などを行なう児童福祉施設児童福祉法41)。

 

 

児童養護施設では、現在もおおよそ3万人の子供たちが暮らしています。

 

かつては孤児院という名で、そこで暮らす子供達は基本的には孤児だったのですが、現在は虐待や育児放棄から保護された子供たちがほとんどを占めていると言われています。

 

なので、子供をケアするという事は、親権を前提とした保護者との調整、場合によっては保護者のケアなども福祉側の作業になってきますので、とても複雑かつ困難になってきている、というのが現状のように思います。

 

子供の健やかな成長を一番に考えた最善のサポートは、行政の力だけではとてもまかないきれないものであるように感じています。

 

 

ボランティアをしていた頃の思い出は、胸の痛みと共にしまわれています。

 

幼児部屋で、宿直の先生の両横と上にはりついて眠りに着こうとする子供たち。でも、そこからあぶれてしまって、先生が隣に来てくれるまで必死で寝ないように起きて待っている、まだ小さい子供たち。

 

一緒にお出かけをした時、まだ中学生だった息子と私の間に座って「すごい、僕、大人に囲まれてる!!」と喜んでいた男の子。

 

「私のお父さんはすごいお金持ちで優しくて、こんどの休みは外車に乗って遊びに行くねん。」と、遠くを見て嘘をつく女の子。

 

  

当時の無力感MAXな私は、普通に幸せそうに自分の楽しみに一生懸命な今のオキエのような大人が大嫌いになり、社会不信に陥りかけ、いつしか施設から足も遠ざかりました。

 

今から思えば全くの未熟さで、頭の中でふくらんだ社会正義意識だけをもとに行動していたので、バーンアウトしたのは当たり前。己の心と向き合って一歩一歩特別養子縁組という道に進んで行かれた瀬奈じゅんさんのお話を知って、なぜ自分が上手くいかなかったのかがよくわかりました。

瀬奈じゅん、特別養子縁組の公表は…「新しい家族の形もある」と訴え/芸能/デイリースポーツ online

 

 

なんとなく忘れ物感を抱えたまま、自分の子供の思春期や進学の時期を迎え、暮らしや仕事に流されていく私に、仲良くしていただいている「里親ファミリーホーム・ゆんたく」の北川さんが、ある冊子をくださいました。

京都新聞「わたしの現場」北川さん

※里親、里親ファミリーホームについてはまたいつか書いてみたいことがたくさんあります。

 

 

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驚きと感動で胸がいっぱいになりました。

 

京都「社会的共同親」プロジェクト - ホーム | Facebook

京都の中小企業家のおっちゃん・おばちゃんたちが、京都府立大学の津崎哲雄先生と一緒に、「子ども達の未来を拓く」ための活動を広げています。

 

京都中小企業家同友会・社会問題研究会の皆さんが取り組まれている「児童養護施設の子ども達のための就労支援事業」について、代表世話人の前川順さんが講演されたものをまとめられた本です。

 

子供がちゃんと大人になるまでは、社会に出て失敗や間違い、あるいは病気や困難な出来事との遭遇など、様々な場面に出会わなければなりません。卒業してすぐ立派な大人になれる子なんか一人もいないと思います。

 

そんな時に、頼れる親もなく、現役の子供の事で手いっぱいの福祉現場の皆さんにもなかなか相談できない若者たちが、安心して相談できるおっちゃん・おばちゃんになりたい、と中小企業同友会の方たちはおっしゃいます。

 

 

それ、それですよ、それ。

 

 

なかなか言えることではないと思います。

夢想家でない限り、よっぽどの生きる力と覚悟がないと言えない言葉だと思います。

 

それは、厳しい社会の中で(しかも京都)、中小企業を育てて守ってこられた方々だからこその説得力を持って、胸に響きます。

 

もう、軽い。

私の「それ」とか、軽すぎる。

わかってます。

すいません。

 

でも、それだと思うんです。

 

2年間の子供たちとの関わりの中で、私自身が渇望しつつ出した答えは、まさしく「社会共同親」の考え方に繋がっているのです。

 

 

あまりにも感動して嬉しくてまぶしくて、フェイスブックでプロジェクトのページをフォローして遠くから見守ること数年。

 

先日、尊敬する前川さんとフェイスブックでお友達にならせていただき、彼から発信されてくる様々な情報を受け取っているうちに、一度、己の体験と学んだ事をまとめておきたい、そして等身大の自分にできることは何かを探してみたい、という気持ちが起こってきました。

 

また、現在は当時とは比べ物にならないくらい、共通の問題意識を持った方や当事者たちが立ち上がり、様々な角度からアプローチをするNPOや活動団体が増えてきました。(全国規模で考えて、まだまだ足りてはいませんが)そういった情報もまとめていったり、また、調べて詳しくお伝えできたらいいな、と思っています。

 

 

 

簡単に不幸に陥ることができてしまえる世の中で、オキエは、己の人生をまずは幸せで満たすことが大人の責任のひとつだ、と思っています。

 

そのうえで、

 

幸せの連鎖に子供たちを巻き込もう。

 

それくらいの気概で人生を楽しむ大人の一人でありたい。

 

 と、密かに願っています。

 

 

そんな生き方をしていらっしゃる大人の皆さんの背中を、私もこれから勉強させていただきたい、と、ただいま障子の隙間から覗いている感じのオキエでした。