泥沼から起き上がった蓮の花のような気分のオキエです。
この一週間はよく遊んだ。
さすがに体力も財布も疲労気味なので、今週末の外出は買い物やカーブスくらいにしてゆっくり休みたいと思います。
さて
昨日は、最近すっかりお気に入りの滋賀県にまた遊びに行ってきました。
エイミちゃんと一緒に向かう最初の目的地は「竹生島」。
琵琶湖に浮かぶ2番目に大きい島で、島全体がパワースポットといわれています。
そして、もうひとつの目的として、午後1時から高島市「針江・生水の郷ツアー」に参加することにしていたので、近江今津側、今津港から発着の船を予約しました。
しかし
湖西線に乗ったはずの電車の中で、エイミちゃんがまさかの爆弾発言。「なぁオキエちゃん、次は石山駅やって。これってほんまに湖西線なん?」
気付けば琵琶湖の反対側、米原行きに乗っていました。
なんでそんな事になったのか、未だにわからない。
狐に騙されたとしか思えない。
そしてパニック。
とりあえず石山駅で降りて山科に引き返す道中、時刻表を調べて船会社に電話。予定していた船には到底間に合わず、次の船に乗っていたのでは針江ツアーの予約時間に間に合わない。
竹生島か針江、どっちかをあきらめるか、
それともほかに方法はないのか。
「エンジェル、助けて!!」
万策尽き果て万事休すかと思った瞬間、長浜から乗って今津で降りる「びわ湖横断航路」があることを思い出しました。焦って指が動かない(というかなぜか違う場所を押す)ので、グーグルの音声検索も使いながらいろいろ調べてみると、島での滞在時間が30分程短くなるものの、なんとか行けそうな便を発見。
しかし長浜駅の電車の到着時間と、船の出発時間の差は10分。
駅から港まで徒歩10分。
ギリギリすぎやろ!!
どうする?
乗る?
ダメもとでチャレンジする?
グーグル音声検索が迷う二人の声を変にキャッチしたせいか、山科駅に到着した長浜行電車の扉が開く瞬間、オキエのスマホに突如このページが現れました。
「行こう。」
ぜったいに行ける。
オキエの心にもう迷いはなくなっていました。
これはエンジェルのGOサインですから。
とはいうものの、駅を出てからの10分、道に迷ったらもうアウトなので、駅から港への道を必死で暗記、イメージトレーニング。
無事に竹生島クルーズをスタートすることができました。
船から見た竹生島。
そして
駅から港まで、猛ダッシュで走って歩いてもう疲れきっていた私たちを待ち構えていたのは、165段の階段。 ※ただし一度に走れるのは正味30秒。
弁財天様が祀られています。
竹生島宝厳寺は、神亀元年(724年)聖武天皇が、夢枕に立った天照皇大神より「江州の湖中に小島がある。その島は弁才天の聖地であるから、寺院を建立せよ。すれば、国家泰平、五穀豊穣、万民豊楽となるであろう」というお告げを受け、僧行基を勅使としてつかわし、堂塔を開基させたのが始まりです。
日本三大弁財天
宝厳寺・竹生島神社(滋賀県 竹生島)
江島神社 (神奈川県 江の島)
厳島神社 (広島県 厳島)
なんか今年行った場所ばっかりやな~
芸能パワーに目覚められるかな。
こちらは端っこにいらっしゃった撮影可能な弁財天様。
弁天様の幸せ願いダルマ
ここに、あるひとつの心配事を置いて行くことにして、オキエもお願い事を書きました。これで、あとは全てうまくいくと信じることが出来そうです。
そして琵琶湖、見事な眺めです。
登ったら、降りる。
改修中の観音堂を過ぎて、国宝の舟廊下を渡って、
※朝鮮出兵のおりに豊臣秀吉のご座船として作られた日本丸の船櫓(ふなやぐら)を利用して作られたと言われています。
次は竹生島神社(都久夫須麻神社)へ。
ここには巳の神様と龍の神様がいらっしゃいました。
オキエは巳年、エイミちゃんは辰年生まれなので、お互いの所縁の神様がいらっしゃって嬉しかったです。
「いつもありがとうございます。」
と、ご挨拶。(蛇は怖いけどね。怖いけど、ありがとう。)
島一番の絶景、竜神拝所。
願掛けの瓦投げが出来ます。
しかし今津行の次の船が出るまでの時間はたった40分間。
本日の竹生島散策はここまでとなり、再び船に乗って次の目的地へ出発です。
時間がないのでコンビニでおにぎりを買って食べて、近江今津駅から新旭駅へ一駅移動。
普通の日本の田園風景が広がっているのですが、山が無いだけで全然見慣れない景色に見えます。
この暑さの中、てくてく歩くこと15分。
美しくせせらぐ川が見えてきました。
地域のみんなで守っていらっしゃる川。
梅花藻には小さな花が咲いていました。
針江・生水(しょうず)の郷
比良山系の雪解け水からなる豊かな湧き水に恵まれたこの集落・針江には、「川端(かばた)」という独自のシステムがあります。それは針江の人々の暮らしと共にあるシステムなので、観光客が個人で勝手に入り込むことは禁止されています。
ですが、針江生水の郷委員会のガイドさんと一緒であれば大丈夫。このネームホルダーを着用して、渡された紙コップ片手にいよいよツアーの始まりです。
琵琶湖の周りは湿度が高く、こういった焼杉の黒い家が多く立ち並ぶ町並み。そんな中、最初の「かばた」を発見。
「かばた」は弥生時代から存在していたと言われていて、地上まで自噴してきたり、ポンプで汲み上げたりした湧き水を壷池にそそぎこみ、その壷池の水をそのまま生活用水として使うシステムです。(もちろん飲めます)
直接、延々と湧き続けているので、水代は無料。そして壺池からあふれた水は、水路に出て集落の中央を流れる針江大川へと流れ込み、最後には琵琶湖へと流れていきます。
水路にも魚がいっぱい。
水温が低いので、この大きさであゆは大人なんだそうです。
各家庭によって様式にも味にも様々な個性がある「かばた」。
飲み比べをさせてもらいながら、説明してもらいます。
壺池から水路に流れるまでの中間、端池に鯉を泳がせているおうちが多くありました。
こちらの鯉なんか、かなり大きい。
鯉は70年くらい生きるそうなので、ひょっとしたら50鯉くらいかもしれません。
おお、仲間よ。
鯉は雑食なので、残飯や食べ終わった食器などをそのままつけておくと、綺麗に食べてくれるんだとか。ノー洗剤でいけるんだって。
エコすぎワロタ。
自噴の湧き水。
冷たい。
底のほうでは砂がくるくる回っていて、自噴しているのがよくわかります。動画も撮ってみたけど、映像ではいまいちわからなくて残念。
巨大な「かばた」の中には、オオサンショウウオがいました。
(オオサンショウウオは特別天然記念物で普通は飼えませんが、こちらのは許可がおりているそうです)
琵琶湖の天然魚をとってきて料理するまでの全てを、こちらでされているという、
おさかな旭さん
全種類試食させてもらいました。
あゆに淡水海老、淡水貝、懐かしい川魚のもろこもあります。
余分なものが一切使われていない川魚料理、美味しすぎた。
あーもうこれは買わなきゃでしょ。
買って帰ったもろこを見て、母が懐かしさに感動していました。
口が甘辛くなったあと、こちらで水道水と湧き水の飲み比べ。
でも市水道も地下水だからあんまりわからんかもね~とガイドさん。はい、あんまりわからんかったです。でも潤った。
綺麗な池のある正傳寺さん。
の、「かばた」。
再び民家の「かばた」
こんな現代風のもありました。
このおうちの「かばた」は内と外にふたつあって、ちょうどこの道が通学路にあることから、子供たちの給水ポイントにしてくださっているんだそうです。
ここは綺麗な水の中で川遊びも自由にできて、まるで桃源郷のようでした。
なのでここで子育てしたいと思う人が多いのか、この集落は他と比べて子供の数がけっこう多いそうです。
そりゃそうだろう。
この生きていける絶対的な安心感。
すごいよ。
水は生命だよ。
そして、この町は常夜灯までエコ。
この常夜灯は太陽光発電。
この常夜灯は水力発電。向こう岸に発電の機材が置いてあるのが見えます。この機材に向かってあゆがピョンピョン飛んでいる様子も見れました。
なんとこの水車も発電しています。公園向こう側に立っている常夜灯はこの水車が作り出した電力によって明かりを灯します。
す・ご・い!!
なんという場所なんでしょうか。
どうかこのままこの場所が末永く守られてほしいと思いました。
最後はガイドさんのお勧めで川に足をひたしてみて。
朝早くから走って登って歩き続けた私の足の裏は、この川の冷たさにビックリしたのか、一瞬つってしまいました。
イダダダダ ーーー 😱
さすってケアしてリトライ、冷たかった。
冷たすぎて、しばらく足の裏がポカポカしていました。
しかし
感動して楽しい気持ちとはうらはらに、身体は疲労困憊な50女二人組。
再び駅まで歩く帰り道、新旭駅が見えてきて喜ぶオキエにエイミちゃんがひとこと。
「オキエちゃん、海猿でもやってたけどな。人は絶体絶命の危険な目にあってやっと助かる、と思った瞬間に死ぬらしいで。だからまだ気をぬいたらあかんで。」
どんだけしんどいかが痛いほど伝わりました。
でも、思いがけないピンチを乗り越えて、ちゃんと行きたい場所に行けた小さな達成感が、結局私たちを笑顔にしてくれるのでした。
では今回の旅費計算。
長浜までのJR、1,660円
近江今津から新旭までは190円
新旭からうちまでは1,320円
琵琶湖クルーズ 2,830円
竹生島入島料400円
弁天だるま500円
コンビニおにぎりとお茶400円
針江生水の郷ガイド1,000円
川魚料理購入 2,200円
おさい銭 適宜
合計 10,500円+おさい銭、麦茶など
思い起こせば家島も針江も、悲惨な暑さの中ひたすら歩く旅でした。エイミちゃん、次はもうちょっと楽できる旅を企画しようね。そして交通手段の下調べは、もっと念入りにしておこうね。
でもなんであんなことになったのか、今でも理解できないし。