「晩ご飯何にしよかな。」
朝起きた瞬間の自分の一言で日常に帰ってきたことをかみしめる。
意識はまだ旅をひきずっているので、どこかにでかけようかな。とも思うのだが、身体がNoをつきつけてきた。よいこらしょ。コタツに座る。
そうだ。こんなときはレッツおうち観劇。
身体が疲れているときは、癒される作品に限る。
今の私を救えるのは珠タニアンしかいない。
キャ❤
All for One~ダルタニアンと太陽王~
宝塚版三銃士だ。
友達の「うわでたー!」という声と「キター!!」という声が脳内で交差している。
そう。オキエは宝塚歌劇団のファンである。
関西の誇る一大エンターテイメント集団・宝塚歌劇団とは、兵庫県宝塚市に拠点を置く女性だけの劇団。花組、月組、雪組、星組、宙組の五組で構成されていて、交代で公演をしている。
それぞれの組にトップスターという存在がいて、そのトップを頂点に二番手三番手とスターに順列がついていて、その秩序のもと、役がついて舞台が構成されていく。
よく「宝塚のチケットってどうやったら取れるの?」と聞かれるが、普通にチケットぴあやローソンチケットで買えるし、宝塚のオンラインチケットなどでは手数料なしで買えたりもする。詳しく説明してあるページもある。
私はやったことがないが、ツイッターなどで「宝塚観に行きたーい!」と叫べば、親切な宝塚ファンがお世話してくれる場合もあるそうだ。宝塚ファンは人口比率的に圧倒的に少ないので、同じ仲間が増えることを心から喜ぶ。※ただしチケットのやり取りは大人的に慎重に。
また、注意深く探せば、近所に息を潜めて暮らしているファンが必ずいるので、見つけることが出来たら親切に教えてくれるだろう。ファンにとって宝塚、ましてや自分の好きな組の公演にお客さんがたくさん入ることは、とっても嬉しいことなのだ。一言「かっこいい」と言おうものなら、まるで劇団員の家族のようにお礼を言ってくる場合もある。
ファン=営業マン、そういった傾向にある。
前売りが完売しなかった場合や立ち見券など、現地で当日券も売っている。席種もいろいろあって、B席ならば3,500円と、お求めやすい価格のチケットもある。誰にでも気軽に観れる劇団なのだ。
だが。
買えないチケットもある。
それが人気演目だ。例えば、現在宝塚大劇場で上演中の花組の「ポーの一族」。私たちの世代のカリスマ漫画家、萩尾望都先生の、あのポーの一族。いまや追随を許さないほど貫禄のトップスターになられた明日海りおさん主演。
リアルエドガー!!と原作ファンからも好意的に受け入れられていると聞いている。前売り券はソールドアウト。
これは私もチケットを取り損ねた。正確に言えばある筋で一枚買っていたはずだったのだが、取れなかった。人気がありすぎて、その筋ではチケットを用意できなかったらしい。完全に私の采配ミス。
でもいいの。花組は私の担組じゃないし(宝塚ファンは自分の好きな組をそう呼んでいる。この呼び方からして営業意識を感じる)。しょうがない。観たい人は当日の立ち見券にトライするしかない。
ということで、今日は私の担組である月組の前回の大劇場作品、
All for One~ダルタニアンと太陽王~のブルーレイを観ることにした。
主演は珠城りょう。5組ある中の最年少トップスターだ。
愛称、珠ちゃん。私はその魅力に敬意をこめて珠様とお呼びしている。珠様の演じるダルタニアンだから、珠タニアン。
珠様はとても朗らかで心の大きな真面目な人柄(主観・根拠はあるが説明すると長くなる)で、その大物感は多くのファンの心を包み込んでいる。その珠様が演じる無敵のヒーロー、ダルタニアン。かっこよくないわけがない。だが、かっこいいだけじゃない。美しいのだ。存在が、光なのだ。
♪ この世に平和を 人に幸せを 愛が結ばれる世界守るため・・・
まっすぐで美しく純粋な光に触れると、人の心はなぜこんなに震えるんだろう。コメディなのに、私は毎回ボロボロ泣きながら観る。尊くて尊くて、気がつけば手を合わせて拝んでいる時もある。
こんなに何にも憚られずに恥かしげもなく愛と美と光を表現してしまえるところがいいのかもしれない。日々のニュースからなかなか得られない、でもいつもとても欲しているものを惜しげもなく与えてくれるのだ。そんな魅力が宝塚には、ある。
宝塚大劇場では2月から、いよいよ次の珠様主演の公演が始まる。
月組公演 『カンパニー -努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-』『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』 | 宝塚歌劇公式ホームページ
伊吹有喜さんの小説「カンパニー」のミュージカルと、お芝居仕立てのショーの二本立て。こちらは日によってはまだチケットが充分取れる。
興味がある方は、ぜひ。
やっぱり営業ページになっちゃったよ。