鳴門海峡の朝。
日の出が見れなくて残念だったオキエです。
鳴門市旅二日目の空模様は曇り。
コートの襟を立てて、大塚国際美術館に向かって出発です。
がその前に大鳴門橋架橋記念館エディを再訪して、オキエルサごっこの動画撮影。
ホテル海月送迎バスの山崎努さん似のおじさまが撮影の間待っていてくださって、びっくりするくらいありがたく美術館まで楽に行くことが出来ました。
※利用者が私達だけだったので
高い入場チケットを購入し、音声解説機を500円で借りて、4キロの道のりをいざ出発。
最初に現れるのは一番有名なシスティーナ・ホール。
ヴァチカンにあるシスティーナ礼拝堂の天井画が完全再現されています。
システィーナ礼拝堂天井画完全再現の意味|大塚国際美術館の特徴|大塚国際美術館 - 四国
は~
最初に見事な先制攻撃を受けた感じ。
他にも様々な国や宗教の礼拝堂や聖堂、お墓の中などを再現したスペースがたくさんありました。
もうお腹いっぱい。
リアルに疑似体験できる空間の数々に宇宙的意識を感じて気が遠くなりました。
エル・グレコの祭壇衝立復元
スペインのドーニャ・マリア・デ・アラゴン学院に1600年前後に制作された大祭壇衝立画です。祭壇はナポレオン戦争で破壊されて絵画は今はバラバラに所持されているらしいですが、スペイン美術史家の故・神吉敬三教授の説に従って原寸大で推定復元したのだそうです。
すごい・・・
それってすごいんちゃう・・・
大塚国際美術館の名画は陶板に再現されています。
陶板名画美術館|大塚国際美術館の特徴|大塚国際美術館 - 四国 ・ 徳島県の美術館 観光施設 -
「モナ・リザ」「最後の晩餐」「ゲルニカ」…世界の名画を、そのままの姿で永久に残すことができれば…!
陶板化技術と陶板名画は、このような世界の人々の切なる願いから生まれたものです。
大塚国際美術館は、そんな願いを具現化するために誕生した世界初の陶板名画美術館で、日本最大級の常設展示スペースを誇る館内には、大塚オーミ陶業株式会社の特殊技術で陶板化された世界の名画1000余点が、原寸大かつ寸分違わぬ姿で陶板に再現され、一堂に展示されています。
壮大な遊び心にあふれていつつ、それを表現するエンジニア・アーティストのみなさんの確かな技術力の結晶という、なんとも得難い美術館なのですね。
館内には古代壁画から、世界26ヶ国・190余の美術館が所蔵する現代絵画まで至宝の西洋名画1,000余点が展示されています。
古代の壁画や宗教画は戦争や諍いの場面を描いたものがとても多く、「なぁにが宗教だよ全く」とうんざりした頃に出逢った一筋の光のような絵。
「和が唯一の望みの」(「一角獣を従えた貴婦人」より)
タペストリーの6枚からなる連作の一枚。パリのクリュニー美術館(国立中世美術館)所蔵
「視・聴・味・嗅・触」の五感をテーマとしたシリーズのまとめとして、「最後に配されるもの」と解釈されている一枚。正しく働く「自由意志」を示していると思われる。
しばしこの絵の前で休憩。
なんか癒される・・・
2103年には本物の6枚全部のタペストリーが大塚国際美術館にやってきていたらしい。観たかったな~!!
聖フランチェスコが小鳥に説教をする場面。
1200年代の画家たちが好んでよく描いていた場面なのだそうですが、上の絵と下の絵では30年の時差があって、その30年の間で技法がいかに発展したかが読み取れるらしい(奥行が生まれているらしい)。
聖フランチェスコ様、戦いに疲れた我をお救いください。
という事で最初のフロア(B3)をやっと観終わって、館内にあるカフェで一度目の休憩。
(グリーンは小松菜・キャベツ・バナナ/イエローは鳴門金時・人参・バナナ)
め~っちゃ美味しかったです。
身体に染みわたって行きました。
もうこれで帰りたい気持ち半分の自分をなだめすかして、B2に向かって進みます。
現れたのはモネの「大睡蓮」パリ・オランジュリー美術館所蔵
「自然光でみてほしい」というモネの願いを実現して、屋外に設置されています。
そのまわりには本当の睡蓮の池庭。
見ごろは蓮の花が咲く夏。今度は暖かい時に来たいわ~
謎多き名画「モナ・リザのほほ笑み」
ヒエロニムス・ボスが描いた三連祭壇画、自動で閉まったり開いたりします。
天地創造から始まって・・・
左がエデン、右が地獄、真ん中が快楽の園なのだそうです。いつの時代のどこの国の人も、同じようなこと考えて生きているのね、バッディ。
(左がばあさん達のたまり場、右が月、真ん中がバッディが侵入した後の地球)
月組公演 『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』 | 宝塚歌劇公式ホームページ
レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」
上は修復前、下は修復後(修復には22年かかったらしい)。
修復前と修復後の絵を原寸大で見比べられるのもこの美術館ならではの魅力。
やっとB2が見終わって、念願のランチタイム。レストランが混んでたので再びカフェでたんぱく質盛り合わせセットを食べました。
もうやだ。歩きたくない。
ほっこりしたらあふれ出した本音。
でもまだ帰りのバスまで3時間もある。ということで、あと少しだけ頑張って歩くことにしてB1へ。
ゴッホの「7つのヒマワリ」
大塚国際美術館 開館20周年記念 |大塚国際美術館|徳島県鳴門市にある陶板名画美術館
これは見ごたえありました。
すごい面白かった。
ゴッホがフランスのアルルで半年間の間に描いた7枚のヒマワリの絵。
その背景には最愛の友人(恋人?)であるゴーギャンとの苦しい確執があったそうです。
※作品紹介映像も必見です。座って見れるし。
原作は現在様々な国で所蔵されています。
こちらのひまわりは、大正9年に実業家・山本顧彌太氏によって購入され日本に持ち込まれましたが、第2次世界大戦の芦屋大空襲で焼失しました。
この度原寸大に再現され、7枚そろって展示されている様は圧巻でした。当時の様子が肌感覚でつかめる感じ。ゴッホさん、どうか安らかにお眠りください。
1階の現代に入ってピカソさんの絵を観て、現実に戻って来た安ど感を感じました。
こんな絵画の中に入り込めるような仕掛けも所々にあって、インスタ映えにもバッチリ。
楽しい~💖
と思う心と裏腹に、身体の限界がやってきました。
まだ見ぬ2階に背を向けて、ゴッホプリン。
ゴッホさん。プリンに乗っかるくらい貴方の絵は後世で評価され愛されているんですよ。見せてあげたかったですよ。
帰りは路線バスで鳴門小橋まで出て、すろっぴー(スロープカー)に乗って高速バス乗り場・高速鳴門まで移動。初めて見る乗り物にビックリしたけど、要するに移動するエレベーターなんですね。
無事にバスに乗ることが出来て、鳴門公園の旅が終わりました。
古い文明と、新しい価値観を持ったプリンセスエルサ。
この世界観を笑い転げながら行ったり来たりした不思議な2日間の旅は、明日を生きる私に新たな風を吹き込んでくれたように感じています。
でも・・・
今後の美術鑑賞は、もう少し小規模でいいです。
ホンマにめっちゃ広すぎた。
カルチャーショック(と肉体疲労)からまだ抜け出せずにいる寒い夜のオキエです。