「なんで私、俳句を詠みたいとか思ったん。」
6時50分に鳴り響いた目覚ましを止めながら、本気で問いただしたくなる朝を迎えたオキエです。
よく考えてみれば豊岡の旅からノンストップで遊び続け歩き続け、さすがに疲れてるし足のすねの筋肉も痛い。
まぁそれでも人は、また歩き出すんだわね。
ということで
俳句講座二日目は午前9時に下賀茂神社・桜門からスタート、いよいよ吟行の始まりです。
「吟行の一番の目的は、場を共有すること。」と、先生。
みんなで同じ場を共有することで、お互いの句に対する共感度を高めていきます。
まずは本殿と干支の社にお参りします。
そして、御手洗池で足を清めました。
チベテ。
とっても気持ちいい。すねの痛みも清まっていく感じ。
ところで
何なんこのたまご。
なんなーーーん!!
調べてみたら、どうもこのたまごは夜になったら光るらしい。
これはたしかにちょっと素敵なお祭りかも。
でも昼間はちょっとびっくりなただのたまごかも。
初秋の季語を探して、次は糺の森を歩きます。
ここにもたまごがいる。
そして、トンビもいる。
これはお弁当食べたらやられるやつや。
京都では、鴨川などでお弁当を食べたらトンビにおかずを狩られる、という社会問題が起きています。何もなければピーヒョロロと美しい声で鳴く親しみある鳥ですが、その爪は鋭く狙われたら危険ですので、要注意。
♪な~けなぁけぇと~んび~
思わず口ずさんだこの歌を知らない人がいたことにショックを受けたけど。
ジェネレーションギャップ。
そんなことを言いながら楽しく歩いてみたけれど、全く季語が見つけられない。夏と秋の狭間は季節の見え方が難しい。ホントまだまだ未熟な私。
旧三井下賀茂別邸にも立ち寄りました。
旧三井家下鴨別邸 イベント情報・お知らせ|特集|カテゴリ別 観光情報|京都観光オフィシャルサイト - 京都観光Navi
最初に館の方のお話を聞いて、三井家の歴史をまとめたビデオを見てから、館内とお庭を拝見です。
美しい・・・
建築物の美しさに胸が震え、心が癒されます。
この四角模様、ホンマに好き。
「四角、好きだーーー!!!」
と叫びたいくらい。
先輩が「もう疲れたいややお茶飲んでゆっくりしたい。」と駄々をこねてくれたおかげで、美味しいわらび餅を食べることも出来ました。(館内に茶房メニューあり)
つるんと喉を通る涼しさ。
美しい景色と美味しいお菓子とお茶で、心がぐんぐん満たされていきます。
秋草や 豪商どもが 夢の跡 <おきゑ>
どこかで聞いたことがあるような句ですが、まぁ「学ぶ」の語源は「真似る」なので。
季語らしきものを見つけては写真を撮ってみますが、なかなか句に上手く結びつきません。
午後からは大学に帰って、句会です。
色々考えても(いやあんまり考えてないかも)結局季語が上手く見つけられず、「秋」乱用という奥の手を使いました。
秋晴れに 砂利の隙間の 蟻の道 <おきゑ>
この句は、先日の授業で先生が例に出した高浜虚子の句からヒントを得ました。
秋天の 下に野菊の 花弁欠く <虚子>
「大きな場面から小さな場面への場面転換が巧みで、詠み手の空間的イメージを広げる面白い句である。」というような話だったので、そういう句を詠んでみたいと思って真似してみました。でも、野菊は色があって絵的にも美しいイメージがあるから、またそれも素敵だなと思う。
秋空に 赤々と映え 大鳥居 <おきゑ>
この句は、「見たままの情景をそのまま詠む」という極めてシンプルで素直な句を詠んでみたくて挑戦した句です。
どちらの句も何人かの方に選んでいただいて嬉しかったです。
最後に、これは誰にも選ばれなかった一句。
秋の森 季節詠めずの 未熟さよ <おきゑ>
けっこう気に入ってんですけどね。
ほんまに未熟さを痛感した今回の吟行のベストオブ本音の一句です。
先生曰く、とにかくたくさん俳句の本を読んだ方がよいそうなので、まずは持っている歳時記の季語と例句を一通り声に出して読んでみたいと思います。
そろそろ老眼鏡、買った方がいいかな~