近江八幡日帰りの一人旅、半分は近江商人の町の風情の中を歩いたオキエです。
まずはここ、近江八幡駅前にある観光協会から記憶もスタートです。
てくてく歩いて観光名所密集地に着いて、最初に目に飛び込んできたのが、近江八幡市立八幡小学校。
おっ、さっそくヴォーリス!?と思いましたが違いました。
でもとっても素敵。
この小学校は大正時代、地元の近江商人が私財を投じ、田中松三郎氏の設計で建てられたそうです。ヴォーリスと田中氏の関係はわからないけど、全く関係が無いとも考えられないですねぇ。
当時の商人の町の風情をそのまま残した新町通り、国の重要伝統的建造物保存地域。
まずは旧伴家住宅(八幡教育会館)に入ってみました。
伴庄右衛門は江戸初期に活躍した八幡商人で屋号を扇屋といいます。寛永年間に東京日本橋に出店し、麻布・畳表・蚊帳を商いました。明治20年に終焉。明治時代になって当時の八幡町に譲渡してから小学校・役場・女学校と変遷しました。戦後は近江兄弟社図書館として使用され後に近江八幡市立図書館となり、その後の整備事業を経て公開されています。
入ったらいきなりどどどーんとめでたそうなオブジェが置いてありました。
左義長まつりのダシのようです。
近江八幡左義長祭は毎年3月中旬の2日間に渡り、旧城下町の奉納町によって日牟禮八幡宮に奉納される祭礼行事です。織田信長も好んで町衆と共に踊り出たとされるこの祭りは天下の奇祭とも呼ばれ、国選択無形民俗文化財に指定されております。
ダシとは、担ぎ棒を通した大松明に干支にちなんだ大飾をつけたもので、各奉納町が毎年思考を凝らして制作するんだそうです。これはねずみ年に作られたものですね。
そしてなんとこの日は左義長祭りの前日だったので、あちらこちらで準備の様子が見れました。本当ならもっと面白がりたかったけど、今回はなんせ目的が多すぎて。
なので近江商人にフォーカスを戻して。
大広間。
なんか懐かしい。
こういう部屋の夢、よく見るねん。
この伴家の前の道は京街道と言って、室町時代から江戸時代にかけて、朝鮮通信使(外交使節団)が歩いて通ったそうです。(たぶん)
その当時の様子の模型がありました。
そしてこのあたりは朝鮮通信使がお食事をする場所だったらしく、出された膳の模型までありました。
後ろの茶色い山は、カラスミ。
インパクト大すぎてしばし見つめました。
続いて、歴史民俗資料館。
色々行きすぎて、このへんの記憶があいまい。
建物と内部写真のアンマッチがあったらごめんなさい。
煙草や麻布を扱った商人、森五郎兵衞氏の控宅だったそうです。
これは美しい日本の建築美。
そして、お次は旧西川家住宅。
大きい!!
玄関横にはお勘定場。
西川家は蚊帳や畳表を商い、江戸、大坂、京都に店を構えた豪商でした。
西川家の家訓は「先義後利栄・好富施其徳」。義理人情を第一とし、利益追求を後回しにすることが商売繁盛となり、得られた富に見合った人間形成を行えと説いています。
近江八幡市立資料館(旧西川家住宅) | 滋賀県観光情報[公式観光サイト]滋賀・びわ湖のすべてがわかる!
素晴らしい!!
時間が許せばここで昼寝したかった。
展示品の中に、化粧道具を見つけましたよ。
可愛いポーチです。
うっとりするあたり、オキエもちゃんと女子。
そうこうする間にお昼になって、ランチは娘お勧めの「浜ぐら」さんでいただくことにしました。
八幡堀のほとり お食事・喫茶「浜ぐら」 - 本場近江牛 カネ吉山本
八幡掘の風情ある風景の中に建っている藏の、近江牛のレストラン。
久しぶりのお出かけだし。
ここんとこ、オキエめっちゃ世のため人のためにがんばってるし。
奮発して近江牛のすきやきをいただきました。
前菜に近江牛のローストビーフ、ご飯と汁物&香物、デザートに柚シャーベットがついて3,200円。
くもった。
うっ・・・
うっ・・・
美味しゅうございました。
今回の散策は、このおもてなしパスポート(1,500円)を利用しました。
これだけ全部回れば入館料等980円お得!!
お得に弱い50女です。
でもねぇ・・・
確かにお得なんだけど、これを購入したばっかりに「全部回り切りたい」という欲が出てしまって、結局超駆け足で全てを回ることになってしまった。
※このパスポートは半年間の有効期限がありますが、これはオキエの性格の問題。
本当は西川家の畳で昼寝したかったのに(できません)。
ハイド記念館で事務所の方に誘っていただいたお茶、飲みたかったのに。
川のほとりで、ぼ~っとしてたかったのに。
けれども、おかげさまで近江八幡のだいたいのスポットは把握できた。今度来るときは、その中から気に入った場所に重点を置いて回れるから、よしとしよう。
誰に聞かせるわけでもない決意を胸に秘め、午後の散策スタートです。
八幡堀の船めぐりは、今回は断念。
お祭りの神事が執り行われていました。
そこからロープウェイに乗って、昔、豊臣秀次のお城があった八幡山へ。
みなさんお祭りの準備で忙しそう。
降りてからも、ひたすら坂道を上がる。
そして念願の、北の丸跡から見える景色にたどり着きました。
素敵すぎる。
ここはさすがに、ちょっとゆっくりのんびりポイントやろ。と思って、5分ほどゆっくりしました(泣)。
ロープウェイを下って、次はかわらミュージアムへレッツゴー。
地場産業である八幡瓦の普及と継承のために作られたミュージアムなんだそうです。中は撮影禁止なので、外側の瓦たちの写真を撮りました。
中も、正直言って、すごかった。
瓦アート、すごかった。
こんなに素晴らしいと思わなかった。
圧巻でした。
体験もできるみたいです。
近江八幡で3日間くらい暮らせたらやってみたい。
ここから再び怒涛のヴォーリス建築巡りをしたあと、閉館30分前になんとかたどり着いたのが、ボーダレス・アートミュージアムNOーMA。
この建物は昭和初期の町家だそうです。
アール・ブリュットのミュージアムで、この日は「ときどき、日本とインドネシア」展が開催中でした。
アール・ ブリュット:正規の美術教育を受けていない人による、何ものにもとらわれない表現。亀岡にもアール・ブリュットの美術館があります。
落ち着く・・・
お抹茶飲みたい・・・
泊まりたい・・・
布団ひいてほしい・・・
全ての予定をクリアし、最終目的地に滑り込んだ安堵感で一気に疲れが出ました。
庭の蔵の中はカイトのアート。
町家の庭から見るミュージアム、不思議な美しさです。
大満足の心と裏腹にもう歩くことを拒否する私のふくらはぎ。
駅までの帰りはバスを待つことにしました。
これすごかった!
待ち時間がホンマにわかりました。
京都もこんなんある?
すごいハイテクに感動して乗ったバスはICカードが使えない。というミスマッチ感は御愛嬌。
無事に帰路につくことができました。
かかった経費は明日、近江商人についての考察とともにまとめたいと思います。
いやぁ~すごかった。
近江八幡、すごかった。
やっぱり滋賀は、本当に面白い!!