50女の遊び方

50代女性・関西人。己の人生にひたむきに向き合う魂の記録。

保津川下りと楽々荘/自然と共に生きる

 

 

すっちゃかめっちゃかな朝を迎えました日本国民の中のちっぽけな一人のオキエです。

 

北海道で大きな地震がありました。

 

「いったいどこの誰に何をどうしたらええんや!?」

一瞬パニックになりましたが、こういうときは深呼吸して。

 

今まさに様々な被害にあわれている方には心でエールを送りつつ、今日からは原点に戻って、まずは自分の町の被災と復興に向き合おうと思いました。

 

 

ということで行ってきました。

現在運休中の保津川下り・保津川遊船企業組合

ようこそ保津川下りホームページへ(保津川遊船企業組合)

 

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保津川下りは、亀岡から京都・嵐山までを自然と触れ合いながら下る船の旅です。

 

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昔、大好きだった「愛しあってるかい!」という学園ドラマで小泉今日子ちゃんが乗っていました。※いやそれ以外にも歴史上の国内外の要人をはじめいろんな有名人乗ってますけど、50女的にはきょんきょんが最重要トピックなだけです。

 

この保津川遊船企業組合の代表理事、豊田さんはとってもナイスガイで、仕事やらなんやらでいろいろとお世話になっている方なので、お見舞いに行ってきました。

 

保津川舟運は、ざっくり400年くらい前に、京都屈指の豪商である角倉了以によって、丹波から京への物流運搬のために整備されました。

 

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角倉先生・・・

 

角倉了以といえば、以前N氏と角倉了以別邸跡にある高瀬川二条苑(現在はがんこ運営)に食事に行きました。今日もN氏と一緒だったので、不思議な導きを感じました。

夜の木屋町・高瀬川二条苑 - 50女の遊び方

 

鉄道の開通とともに一旦運休となったあとは、観光船として復活、一時は阪急電鉄の所有となった時期もありました。が、船頭文化と企業方針がかみ合わず、船頭さんや亀岡市民たちがお金を出し合って組合を作ってその権利を阪急から取り戻したという話を聞いたことがあります。(うろおぼえ)

 

保津川下りを心から愛していて、いつもいろんな場所でそんな面白い話をしてくれる豊田理事長。今日はやっぱりちょっと元気が無いように見えました。

 

保津川下りは文字通り川(水)の上の路を下ります。

雨や嵐が収まっても、船の通り道に乗り出した木々や石を全部取り除くまでは再開できません。これらの作業は全て船頭さんたち自らであたられています。

 

大雨の被害からやっと復活できたと喜んだ矢先に連続の台風。そしてその台風からの復旧も進めて、いつ再開のめどが立つかと思っていたら、また台風。

 

「これはもう修行としか思えない。目に見えない大きなものに、修行しよ、そして自然と共生するために、やれることをやりなさい。と言われてるようにしか思えない。」

 

厳しい自然と共に生きておられている方ならではの言葉です。何も言うことができません。

 

保津川舟運は大自然の一部であると同時に、人間の文化が歩んできた道のりを刻んだ歴史的文化財でもあります。

 

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黄色丸は昔の人が安全な舟運を造るために積み上げた石の外壁。これは上流にダムができた今、水が引く時期が無くなったため修復が難しいそうですが、度重なる台風のため劣化が懸念されているのだそうです。

 

赤丸はかつて、船頭さんたちが空になった船を引いて運んで帰っていた道。今回の台風で一部分が欠損したそうです。

 

つらい・・・

 

そんな中でも、保津川遊船企業組合の売店はオープンされていました。

かめまるくんハンカチ買いました。

抽選で2名様にプレゼントしたいところです。

亀岡の自慢の美味しいおやつ売ってます。

ぜひ買い物におでかけください。

 

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保津川下り乗り場。

本来なら、今日もにぎわっていたはずの場所です。

 

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今回は山津波も起こっていて、実は京都府や亀岡の受けている被害もとても甚大なんだ、と豊田さん。この後、旧山本浜から見える山津波現場にも行ってみました。

 

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「山や川と共に暮らすためには。」

人間は、いま何か大切なことを考え直すべき大きな岐路に立っているのかもしれません。

 

 

で。

 

気は沈んでもお腹はすく、ありがたい私の身体がお待ちかねのランチタイム。高瀬川二条苑がんこつながりで、楽々荘がんこに行くことにしました。

お屋敷・京都 亀岡 楽々荘 | 店舗を探す | がんこフードサービス株式会社

   

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こちらは鉄道のほう。

明治時代、保津川と並んで走る山陰線を開通させた実業家、田中源太郎さんの邸宅跡です。門、和館、洋館が国の登録有形文化財に指定されています。

 

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亀岡市民にとっては昔から馴染みのあるお料理屋さん。

がんこに経営が移った時は、一抹の寂しさと、建物とお庭が残る嬉しさでオキエも複雑な気持ちになりました。前の店主が手放す際には、庭師さんを含む庭と建物を守るために懸命に奔走されたと聞いています。

 

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写真を撮ってたら中からお店の方が出てきて、わざわざ「撮りますよ~!」と言ってくださる親切なおもてなし。

 

窓からお庭が見えるカウンター席に。

あ、やっぱり倒れている木がありました (´;ω;`)ウッ…

 

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古き良き装飾品や食器。

 

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お料理は特別やわらぎ弁当松茸土瓶蒸し付き、2,380円+税(だったと思う)。

 

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 お食事の後は、お庭の案内図をいただいて、レッツ散策。

 

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和館

 

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洋館

中は本当にロマンチックで素敵だった記憶があります。

「ひさしぶり、お元気?」

 

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お庭は京都府名勝(文化財)。

 

保津峡の絶景に見立てた池泉回遊式すり鉢状庭園

(七代目小川治兵衛作)

 

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ちょうど専属庭師の澤田さんがおられて、案内をしていただくことができました。

 

300歳の松

 

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そして、4種類の木々が共生していた倒れた木。

 

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「残念ですが、ああ、お役目が終わられたんだな。と思っています。」と澤田さん。

 

澤田さんは著名な研究者にも師事しておられて植物についてはエキスパートな方でありながら、庭を愛でる人にいろんな話を聴かせてくださる不思議で面白い方です。

 

「草木はね、みんな意識でつながっているんですよ。そして人間のやっていることも言っていることも全部わかっている。彼らは彼らのネットワークを使って生きるためにあらゆる試みをしているんです。面白いですよ。」

 

と、様々な事例を出しながら説明してくださりました。

※全部うろ覚えで書くといっぱい嘘つきそうなのでやめときますが興味のある方はぜひ楽々荘へ!

 

面白かった!!

そして、感動した。

 

「草木も動物も人間も同じ、みんな神様に生かされている存在なんですよね。抗ってもしょうがないと思っています。大切なのは、彼らに学びながら、どう共に暮らすかだと思います。」

 

泣きました。

 

澤田さんを通して、草木の生命の息吹を感じたような気がして、涙が出てきました。

 

すごい。

 

もうN氏も「うーん。」しか言わなくなっちゃった。

 

豊田さんのお話から澤田さんのお話への流れ、今日は間違いなく大事なお勉強をした日となりました。

 

多羅葉(タラヨウ)別名ジカキバ(字書き葉)

 

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郵便局のシンボルツリーにもなっている、葉書の語源となった木の葉です。このジカキバのすごさとかも色々聞いたけどもう書けるほどちゃんと覚えてない。

 

それくらい、いっぱいお勉強をさせていただきました。

 

「うーん。」

「はぁ~。」

 

しか言わなくなった私たちが最後に寄ったのは、ハワイアンカフェ、ホヌさん。

 京都府亀岡市のハワイアンカフェ ホヌ トップページ

 

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 お腹がいっぱいだったので、あっさり食べられるものをとか言いつつこんなん出ましたけど。

 

ピタヤボウル

 

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ピタヤとはレッドラゴンフルーツのことで、美容にも健康にもいいスーパーフルーツだそうです。

 

とっても美味しかった。

 

亀岡の神様

いつもありがとうございます。

 

 

今日は大きな災害のニュースから始まって、本当に大事なことをいっぱい教えてもらった日になって、正直何もかも受け止めきれていないし消化しきれてない(やわらぎ弁当とピタヤボールだけ消化できた)。

 

でも、考えたい。

 

私の町のために、自然と共に暮らすために、私にできること。

考えて、できることがあればやってみたい。

無理してでもとか頑張ってとかじゃなく、私のままで1ピースになれる、何か。

 

 

ということで、あとはよろしくエンジェル。

 

オキエは白地図を広げて待っているよ~

(でも知ってると思うけどしんどい事とか根性のいる事は向いてないから無理だよ~)