春ですね~。
京都の桜の名所のひとつ、天神川桜並木も一番南の木だけ咲いていました。
今週末にも見ごろが来るかも。
晴れるといいですね。
私は花粉症ではありませんが、今日は涙と鼻水が止まりません。
特別養子縁組でお母さんになった宝塚歌劇団元月組トップスター、瀬奈じゅんさんのインタビュー記事が、婦人公論に掲載されていたので買って読みました。
前回も簡単に触れましたが、
虐待や両親不在などで親と暮らせない日本の子供たちが、いったいどうやって大人になっていくのかは実はあまり詳しく知られていません。
日々、派手な虐待のニュースに心痛める中で、救われた子どもたちは、そのあと「めでたしめでたし。」と幸せになるんだろうか。
10年くらい前、その小さな疑問を胸に、私は児童養護施設でのボランティアをはじめました。
それと同時に各種勉強会への参加、様々な施設や人の所へ出向いて話を聞くなどの機会に恵まれて、また関係図書も片っ端から読み漁り、そのあまり知られていない現状をだいたい把握することまでは出来ました。
が、
だから何?っていうか、結局己の無力さを思い知っただけで何もできないまま現在に至っています。
せめて週末里親になろうと思って試みたりもしましたが、当時の京都府の方針と我が家の生活様式がマッチせず受理されず、だからといってそこを乗り越えてまでやってみようという熱意が私にも無かったのです。
週末里親:児童養護施設で生活している子どもの中で、親や親族との面会や外泊の機会が少ない子どもを、 月に1~2回週末や夏休み、お盆、お正月などに、継続して家庭に迎え入れていただき、 社会経験や家庭生活の経験をさせてもらうというボランティアです。
記事を読んでいて、あさこさんが選ぶ丁寧な言葉のひとつひとつに、改めて彼女の持つ美しさ、強さを感じて感動しました。
社会的使命に燃える情熱があるわけでも、正義の思想があるわけでもなく、ただ、母親になりたい、子どもを授かりたいと願う一人の女性が考え悩んで出した結論と、授かった子供を愛おしく思う気持ちが淡々と自然に語られていて、だからこそ温かくて優しくて、光に満ち溢れた記事となっていました。
子供は家庭で育つべき!という思考的な善意の動機からではなく、
必要とされている子供がいて、必要とされている大人がいて、子供がお腹から生まれて来る事となんら変わりのないその出会いの自然さを、
自然なまま語れることの潔さと美しさに、胸が熱くなるのです。
瀬奈さんご夫妻は今後、特別養子縁組が日本に浸透することを目指す活動もされていくそうです。
瀬奈さんが、トップスター時代に主演された作品、グレート・ギャッツビー。
『グレート・ギャツビー』 | 月組 | 日生劇場 | 宝塚歌劇 | 公式HP
本当に「グレート」な事っていったい何なのか、そんなことを考えてはまた涙する、春のうららのオキエです。